スプリング・エフェメラル2017
2017年3月12日(日)〜19日(日)
春先あるいは春の季節に、はかなくも短い命を惜しむように一瞬だけ美しく山野に咲き、
咲き終わると密やかに消えてゆく小さな花たちを“スプリング・エフェメラル”と総称する。
桜の開花が待たれる頃となってきたが、
今年は山々には残雪が多く、里にも春が来るのが遅れがちのように感じる。
それでも、スプリング・エフェメラルたちはあちこちの山野で確実に季節を刻み
その可憐な花々を見せてくれるようになった。
ユキワリイチゲ
ユキワリイチゲだけは今年は花期が早かったようである。
訪れた3月12日(日)には自生地全体では花の晩期を迎えていた、
自生地の範囲が山の上に広がってきているようであるが、花々を鑑賞するにはやや不便になってしまう。
地元の方の話では、今年の花はやや小粒であったとのこと。
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〈満開、見頃のユキワリイチゲ〉 |
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〈斜面に群落をなして咲く自生地〉 |
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〈晴天下、見事に開いた花、曇天では開かない気難しい花である〉 |
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セツブンソウ
この時期のスプリング・エフェメラルの主役は何と言ってもこのセツブンソウであろうか。
雪の多かった今年は、3月中旬になっても見頃が続いていた。
まだ8分咲きの自生地もあるとのことで、なお暫く楽しめそうである。
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〈満開のセツブンソウの揃い踏み〉 |
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〈萼5枚が標準形であるが、6枚の特異形も案外多い〉 |
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〈これは八重の部類〉 |
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〈これは斑入りのセツブンソウ〉 |
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セリバオウレン
広島県庄原市総領町下領家
広島県三次市吉舎町安田
セツブンソウより一足早く咲く花であるが、今年は一緒に咲いていた。
キンポウゲ科の花で、いかにも春の訪れを告げる純白の天使である。
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〈純白で清楚な感じが好ましい花である〉 |
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〈精緻な感じもして、一入好きになる花といえる〉 |
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福寿草
国道432号線の道の駅「リストアステーション」の田総川をはさんだ対岸の園地に植栽の福寿草がある。
田総川の左岸を散策しながら楽しむことが出来る。
今年は花期が遅れているようで、咲き始めた直後のようであった。これからが楽しみな状況といったところ。
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〈黄色の花も春の訪れを実感させてくれる〉 |
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〈沢山の花を咲かせた立派な株〉 |
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〈次々に花を咲かせる〉 |
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スハマソウ(洲浜草)
愛媛県東温市 塩ヶ森
スハマソウは雪割草の一種という。
今年もちょっと時期遅れかなと危惧しながら訪ねてみると、嬉しいことに満開の姿を見せてくれた。
いろいろな色合いで咲いているのは、やはり雪割草なればこそと言える。
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〈同じ花とは思えない多彩な咲き様である〉 |
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〈微妙に色合いを変わる不思議な花である〉 |
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〈雄蕊の色合いには驚くばかり〉 |
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〈雌蕊を除き全てが赤紫色〉 |
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ホソバナコバイモ
広島県山県郡安芸太田町
よく保護された神社境内には沢山の株が見られるようになっていた。
中国地方と九州にしか分布しないと言われており、環境省準絶滅危惧種にカテゴライズされている。
ちょっと触れば折れそうな脆弱な花であるので、大切にしなながら観察したいものである。
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〈下向きに咲く小さな花である〉 |
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〈よく手入れされた日当たりを好む花という〉 |
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〈寄り添うように咲くのは手入れが良いからか・・・〉 |
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アズマイチゲ
広島県山県郡安芸太田町
安芸太田町の自生地は随分と花勢が弱っている感じであった。
この花も、陽光の下でしか花弁を開かない。
雪の多かった今年はまだ咲き始めで、本格的に咲くのはこれからのよう。
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〈やっと開いてくれたばかりと言った感じの一輪〉 |
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〈ひと足早くきれいに咲いてくれた!〉 |
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〈見頃まではまだ暫く・・・〉 |
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