紅葉を思いつつ登った 石鎚山(1,982m)
愛媛県西条市
2016年10月14日(金) チャコ&門久
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〈やっと紅い色合いに包まれた墓場尾根〉 |
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10月になっても暑い日々が続き、秋めいてきたのはここ一週間といったところで、
さて、今年の紅葉はどんな状況になっているのかと内心憂慮し続けていた。
所用で愛媛を訪ねていた中で、一日時間を空けて石鎚山を訪ね、
気になっていた紅葉の様子をチェックしてみることとした。
《山行記録》
土小屋9:37・・・・10:11第1ベンチ10:13・・・・10:50第3ベンチ(東稜基部)10:57・・・・11:34矢筈岩11:42・・・・12:41南尖峰直下・・・・12:46南尖峰(1,982m)(昼食)13:11・・・・13:27墓場尾根13:32・・・・13:50南尖峰(1,982m)13:54・・・・14:07天狗岳(1,982m)14:10・・・・14:24弥山14:29・・・・14:51二の鎖小屋14:56・・・・15:24第第3ベンチ(東稜基部)15:30・・・・15:58第1ベンチ16:00・・・・16:34土小屋 〔総所要時間:6時間57分、昼食・休憩等:1時間12分、正味所要時間:5時間45分、歩行距離:9.8q、累積標高差:±1,103m〕 |
9:37 土小屋
天気予報は午前中は曇で、昼頃からは晴れてくるという。平日とは言え午前9時半過ぎの土小屋の駐車場は半分程度埋が埋まるという盛況であったが、運良くロータリーの広場に一台分の空きスペースを見付けることが出来た。土小屋からの登山道を辿る中、空は仲々明るくはなってくれず、石鎚山の岩峰を彩る紅葉の色合いが遠目には判然とはしなかった。行くほどに例年は10月初旬に岩峰を真っ紅に染めるツツジの紅葉は見当らないようで、ややくすんだ黄色が中心な様子に、目の覚めるような紅葉への期待は次第に小さくなって行った。
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〈土小屋〉 |
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〈第1ベンチ辺りから石鎚山のピークを仰ぎ見る〉 |
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〈陽光が射してリンドウが花開く〉 |
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〈土小屋からの登山道沿いは色付き始め〉 |
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〈これから登る東稜を見上げる〉 |
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10:50〜10:57 東稜基部
東稜基部にある第3ベンチで小休止を取ってからその東稜に取り付いた。一昨年の6月以来の東稜コースであったが、その間にこのコースを利用する登山者が随分と増えたと聞いていたが、踏み跡を覆う笹は伸びに伸びていたものの、その下の踏み跡は実によく踏み締められており従前になく歩き易くなっていて盛況の様子が窺がわれた。長く伸びた笹は急坂を登る際の手の握りの手掛りにするのに丁度都合が良かった。登るに従って紅葉も目立ってきたが、尾根筋を観察するに、例年10月上旬にピークを迎えるツツジの紅葉は今始まったばかりのようで、それも半分程度は枯れ葉色を呈しておりひとつ冴えない感じであった。初秋の暖かさのなせるところであろうか。例年とはちょっと異なる紅葉の色合いの中を懸命に急坂を這い登って行った。
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〈東稜の踏み跡は笹が伸び放題!〉 |
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〈矢筈岩辺りから山頂部を見上げる〉 |
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〈白骨林の並ぶ登って来た東稜を振り返る〉 |
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〈踏み跡の通る岩稜帯の色付きが良かった〉 |
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〈紅色が加われば、もっと素晴らしい景観となったかな・・・〉 |
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〈紅葉した尾根越しに岩黒山から筒上山の山並みを望む〉 |
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〈“蟹の横這い”辺りから墓場尾根を望む〉 |
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〈南尖峰の山頂までもう少し〉 |
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〈最後にこの岩場を登れば山頂だ・・・!〉 |
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12:46〜13;54 南尖峰
南尖峰直下の最後の岩場も手掛り、足掛りが簡単に見付かり難なく登れて山頂に到達出来た。既に午後1時近くになっていたので、尖峰上の岩場の間で昼食を取り、取り急ぎ墓場尾根まで下って戻って来た。ひとつ冴えない今年の石鎚山の紅葉であったが、墓場尾根は今紅く染まろうとしている時のようであった。残念だったのは、ちょうどこの時間になって陽光が陰ってしまったことであった。陽があれば、もう少し美しかったかも知れない。一時間余り南尖峰、墓場尾根で過ごしてから、天狗岳を経て弥山へと岩尾根を辿った。
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〈南尖峰からニノ森を望む〉 |
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〈紅葉に包まれた大砲岩〉 |
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〈墓場尾根がきれいに紅葉に包まれてきたよう・・・〉 |
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〈南尖峰から天狗岳を望む〉 |
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〈天狗岳から弥山を望む〉 |
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〈西ノ冠岳から二ノ森へと続く尾根を望む〉 |
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14:24〜14:29 弥山
午後2時半に近い弥山山頂には話し降りから小屋泊の登山者の数が随分と多いようであった。幾人かから我々も「今夜は泊るのか?」と聞かれた。明朝は晴れて素晴らしい御来光が期待出来る天気予報であり、そのように出来れば幸せではあったが、そんか想いを持つこともなく我々は予定通りに土小屋への下山路を採った。二ノ鎖小屋までの間は、登山道をから山頂部直下の紅葉を楽しむことが出来た。二ノ鎖小屋直下から土小屋への巻き道に入ると、色付き始めてはいるものの、紅葉と呼ぶにはまだ早過ぎる感じであった。淡々と長い登山道を歩いて土小屋へと急いだ。
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〈弥山から望む天狗岳〉 |
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〈弥山に立つ石鎚神社頂上社〉 |
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〈弥山から望む瓶ヶ森〉 |
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〈霞む西条市辺りの瀬戸内海方面を望む〉 |
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〈三の鎖辺りから北壁を見上げる〉 |
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〈社務所と休憩所の建物が建った二ノ鎖小屋〉 |
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〈二ノ鎖小屋下からこの尾根筋を土小屋まで辿る〉 |
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16:24 土小屋
歩き易い登山道を淡々と歩いて土小屋へと下った。この頃になって上空には大空が拡がってきていた。振り返ると石鎚山の岩峰は西に傾いた陽で真っ黒なシルエットになって屹立していた。岩峰を彩っていた紅葉は完全に色を失っていた。
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〈夕刻近くになって晴れ渡ってきた土小屋に帰着〉 |
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〔山行所感〕
10月の中旬を迎えて例年であれば石鎚山の紅葉もブナの紅葉の時期なのであろうが、初秋からの暖かさの影響もあって、例年の経験則では判じ切れない紅葉模様となっていた。ひとつ冴えない色合いではあったが、気象変動のボラティリティが高い昨今のこと、紅葉の予想はなし難く、先ずは眼前に現出したものを賞味するしかないと諦観するのが正解のようである。今日一日、遊ばせてくれた石鎚山の自然に感謝あるのみ。
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〈この日の軌跡〉 |
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